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ハーシェルの独り言

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ゆかりさんと学ぶ哲学用語『リバタリアニズム』政府なんて大っ嫌い!!!【VOICEROID解説/哲学】

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今回は前回の『新自由主義』に関連する政治哲学用語『リバタリアニズム
について紹介致します。

リバタリアニズムは、日本語で言うと『自由尊重主義』と訳されます。
そして、このリバタリアニズムを主張する人々を通常『リバタリアン』と呼びます。

リバタリアニズムとは自由尊重主義と訳される通り、経済及び個人の自由や趣味趣向を
最大限尊重する極端な個人主義の立場のことを主に指しています。

新自由主義におけるネオ・リベラリズムと内容は酷似していますが、その違いは
主にリバタリアニズムの方がより極端に個人主義を重視するという点です。

例えばネオ・リベラリズムの場合は、政府による個人や市場への介入はある程度最小限に
すべきという考え方が基本ですが、リバタリアニズムの場合は国家の構造そのものを
廃止するという立場を含みます。
ですので一般的には新自由主義における過激な一派としてよく位置づけられますが、
これもまた一概に言えない用語であるのがこの分野を複雑にしてる要因でもあり、
自身をリバタリアンと自称する人々の主張は実際には幅広く
無政府主義者はアナルコ・キャピタリズムと呼ばれる『無政府資本主義』という分類
に属すと言われています。その次に最小国家論という段階が存在したりと
用語の意味の定義としては結構広義に使われたりしてます。

リバタリアンという言葉が最初に使われたのは1790年代のイギリス人政治作家の
エッセイよって初めて使われた言葉であるとされていますが
ジャーナリズムの世界では1950年代からリバタリアンは本格的に広まり始めました。
やがて1970年代アメリカでは『全米リバタリアン党』が結成され、民主党共和党
に次ぐ三番目の政党として党員数は少ないものの存在しています。

そして1970年代、アメリカの哲学者ロバート・ノージックの著書『アナーキー
国家・ユートピア』の中で最小国家論などを唱えたことにより
これがアカデミックな分野などで注目されたことによってアメリカ国外へと
リバタリアニズムという言葉がより広まっていくこととなりました。

リバタリアニズムは一般的な政治思想の分類として『極右』に位置づけられますが
しかしその中でも更に『右派リバタリアニズム』と『左派リバタリアニズム
に別れているんです。めんどーですね。

まず右派リバタリアニズムついて、
リバタリアニズムの中でも様々な相違点があるにせよ、全ての右派リバタニアンには
中心的に同意している核心的な思想が存在しており、それは『自己所有原理』の
原則です。自己所有権自然権と捉え、その絶対不可侵性を唱えるのです。
すべてはこの真理に基づいた行動をしており、それゆえに政治思想として
は『極右』に位置付けられるリバタリアニズムでも一般的に左翼の主張とされる
中絶、ポルノ、売春、その他、他人の財産を侵害しないあらゆる
個人的行為の自由を必然的に支持することや、徴兵制を純粋で単純な
奴隷制とみなしていることなど、客観的に見て中道的、悪く言えば
変動的で一貫性がない立場のように見えます。

しかし右派リバタリアニズムの主張としてはすべての個人の自由を
代表して真に一貫していると彼らは考えているのです。

次に左派リベラリズムですが、こちらも『自己所有権原理』を前提としている点は
共有している価値観ではあるものの、市場経済原理を重視した平等主義的富の再分配
も両立可能であると考えている点において違いがあります。
これは裕福な人々に課税し、その税収によって富の再分配を行う事は
納税者を奴隷として酷使するのに等しいと考える右派リバタリアニズムに対して
批判的な立場であると言えるでしょう。

以上、リバタリアニズムについてでした。

非常にややこしい分野ではあるのですが、簡単にまとめると
リベラリズムを大きく四つに分類した時に、
古典的自由主義』『ニュー・リベラリズム』『ネオ・リベラリズム
そして四つ目の分類として最も個人を尊重する立場『リバタリアニズム』がある
というわけでした。

如何でしたでしょうか、アメリカはリバタリアニズムの発祥の国というだけあって
アメリカ国民の10~20%はリバタリアニズムだと言われています。
かの有名な決済代行サービス、ペイパルの創業者ピーター・ティール氏もリバタニアン
であると言われており、国に依存しない通貨を作るという理念のもとペイパルを
創業したのだと言われています。