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ハーシェルの独り言

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ゆかりさんと学ぶ哲学用語『新自由主義』ニューorネオ【VOICEROID解説/哲学】

 

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今回は哲学用語『新自由主義』について紹介いたします。
またの名を『ネオ・リベラリズム』あるいは『ニュー・リベラリズム

これは、20世紀初頭からイギリスを中心に発展した経済思想です。
有名な政権で言えば80年代イギリスのサッチャー政権、アメリカのレーガン政権など
で大きな影響を受けており、『小さな政府』を掲げて市場原理主義の元
実質的にこの思想が採用されていました。

日本において『新自由主義』と称される政治思想には二種類あるとされています。
まず一つ目が『ニュー・リベラリズム』と呼ばれるものです。


『ニュー・リベラリズム』とは、18世紀末から19世紀にかけてのそれまでの
自由放任主義的な古典的自由主義に対する形の自由主義です。
ニュー・リベラリズムの場合は、より具体的に『個人の自由実現のために
社会公正を重視し、福祉社会の構築を提唱する立場』だと言えます。
近代自由主義とも呼ばれることがあります。
主にアメリカのリベラリズムを指して使われることが多いとされています。

そしてもう一つの新自由主義は『ネオ・リベラリズム』です。
こちらも同じように新自由主義と訳され、場合によって他の自由主義と混同されて
使われることがあります。
こちらは意味合いとしては、『個人の自由や市場原理を重視し、政府による個人や市場への
介入を最小限に留めるべき』という立場です。
主に欧州ヨーロッパ指して使われることが多いです。

どちらも似たような言葉であり、自由主義の思想を
共有はしているものの、方向性としてはまるで異なるものです。

『ニュー・リベラリズム』は、それまでの放任的な自由を許し続けると貧富の
格差がますます拡大し様々な社会問題を噴出させてしまうと考え、この格差を
是正するために社会主義的な性質を持ち始めます。
社会保障を充実させ、社会の不平等を無くした上でこそ真の自由を追い求められる事
ができると考えるものです。これは積極的自由と呼ばれる姿勢です。
イギリスの哲学者グリーンや、社会学者ホブハウスと言ったような思想家が中心
となって福祉国家の思想を拡大させていきました。

一方『ネオ・リベラリズム』は、ニュー・リベラリズムに対してむしろ逆の考え方を
していると言えます。
それまでのニュー・リベラリズムでは先進国における社会保障充実に伴い当然
財政状況圧迫等によって様々な批判がされるようになるわけです。
その批判の先鋒者たるオーストラリア生まれのノーベル経済学受賞者経済学者
ハイエクを筆頭とするネオ・リベラリズムが生まれました。
自由貿易や民営化などを通じて、ハイエクは国家による市場の介入を批判し、
市場の役割を最大限重視したのです。


以上のように新自由主義と一口で言っても様々な種類があります、
更にリベラリズムの意味合いは結構複雑になってきているのが現状です。
人によって使ってる言葉の意味が違うなんてのもザラです。
一説によれば、今世界を席巻しているのは競争重視の経済体制である
この『ネオ・リベラリズム』だとも言われていますが、
例えばアメリカや欧州、日本のリベラリズムを比べても全く同一ではありませんし、
むしろ日本の場合は既存のリベラリズムのカテゴリには属しない独自のリベラリズム
を歩んでいるとも言えます。

簡単にまとめると、古典的自由主義を批判する形でニュー・リベラリズム
誕生し、更にそれを批判する形でネオ・リベラリズムというものがあるわけですね。
更にこっから『リバタリアニズム』と言ったような形で細分化されていくわけですが、
ぶっちゃけここは程度の差の話でしかないと思いますので
、今はそこまで深く掘り下げて考える必要はないでしょう。

ということで今回は『新自由主義』についてでした。

 

 

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