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ハーシェルの独り言

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ゆかりさんと学ぶ哲学用語『リベラリズム&コミュタリアニズム』自由とはなにか【VOICEROID解説/哲学】



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今回は政治哲学におけるもっとも基本的な用語『リベラリズム
及び「コミュタリアニズム」についてです。

リベラリズム」や「リベラル」という言葉は日々のニュースや討論番組で
このワードを聞かない日は殆どないってくらい良く
聞く言葉ですが、ぶっちゃけどういう立場の人たちなのかは一般人から
したらかなりふわっとしてて分かりにくいところがありますよね。

いわゆる新自由主義リバタリアニズム同様にこちらもそのまま意味としては
自由主義」という風に言い換える事が出来ます。
様々な用語が交差するとカオスなので、端的に自由主義のベースがリベラリズム
であり、その他のネオ・リベラリズムだのニュー・リベラリズムだのはそのカスタマイズ
の度合いに過ぎないと考えてもいいように思えます。

リベラリズムとは他の極端な自由主義の思想とは区別するためによく使われる言葉であり
、日本では特にそのまま中立的意味合いとしてリベラリズムとそのまま使われることが多いです。
元々リベラリズムとは、人が生まれながらして有している自然権。生命・自由
・財産などを恣意的な国家権力などから守る為の思想として、17世紀イギリスの
哲学者ジョン・ロックなどから主張された古典的自由主義を由来とした思想です。

その後、19世紀イギリスの哲学者ジョン・スチュアート・ミルの著書『自由論』の
中にその精神が引き継がれ、哲学者ミルは古典的自由主義を他人に危害が加えられない限り
自由は保障されるという形に表現し、その考えは自由主義の思想に大きな影響を
与えたとされています。

一方でこの『リベラリズム』に批判的な立場も存在しており、
それは『コミュタリアニズム』と呼ばれて存在しています。

共同体主義とも訳すことができるこの思想は、共同体における共通善を重要視
しています。
これはどういうことかと言いますと、論者によって内容はよく異なってきますが
基本的に共同体における自己の位置付けというものを意識しているというのが
特徴であると言えます。

アメリカの政治哲学者、ハーバード大学の教授でもあるマイケル・サンデルは著書
に『リベラリズムと正義の限界』などがあり、彼は主にコミュタリアニズムの立場から
様々な議論を展開していきました。
そんな彼によれば、人々は決して特定の環境から完全に独立した存在なのでは
なく、自分の所属する共同体と深い関係をもつ存在であると言い、これを『位置づけ
られた自己』と呼びました。

1980年代アメリカではこのリベラリズムとコミュタリアニズムとの対決。
『リベラル・コミュタリアニズム論争』が巻き起こったことがありました。
主に論争の論点は以下の二つに集約され、リベラリズムの想定する自己の存在が
歴史や伝統、共同体といった文脈から切り離されて考えられているという点と、
正義を導き出すためのプロセスを優先するあまりに、道徳や善に関する
議論が放棄されているという点で争われたといいます。

要するに、元来共同体の人々は共通の善の認識の中で
価値観を共有して生活しているのに、人々の自由を尊重しすぎれば当然異なる価値観が
跋扈しはじめて『自由』であることと『共同体』である事には矛盾が生じてきてしまう
ということです。

その他のコミュタリアニズムの立場をとる代表的な理論家。
スコットランド出身の哲学者、アラスデア・マッキンタイアによれば、人間は
自分にとっての善を問う事ではじめてアイデンティティを得る事ができるのだと
良います。アイデンティティを得る為には、自分の属する共同体や伝統を
参照せざるをえず、人間は自己に関する統一的な物語を構成する主体になることで
道徳的判断能力を会得するのだと言います。

これらのことから、コミュタリアニズムの立場というのはリベラリズムと比較して
共同体に共有された美徳や善と言った価値観を持った思想であるという事が
分かりました。

しかし、自由を愛する国アメリカにおいてはコミュタリアニズムは社会主義的な思想
とみなされてあまり人気のない立場でした。
ですがそのイメージを覆した立役者としてハーバード大学教授のマイケル・サンデル
近年、その講義などをテレビで放映されはじめたことから注目を浴びはじめているようです。

ということで、今回はリベラリズムとコミュタリアニズムについてでした。
リベラリズムに関して批判的な立場の内容が多めでしたが、リベラリズムも資本主義の台頭に
よる貧富の格差の脱却から如何にして人々を救うかという点においても重要な思想
として機能している側面があります。

故に、現代のリベラリズムは普段言われるような価値中立性というよりは、
時代に応じた積極的な自由を促進する立場であることも多いため、変化する議論の
中でも意見を衝突させて新たに価値観を昇華できるようになっていければいいなと
私は思います。

 

 

 

 

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