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ハーシェルの独り言

グラブルや雑談等、しがないぴよっぴよです。

【アニメレビュー】不滅のあなたへ

評価/★★★★☆ 

 

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大河ファンタジー

 

 

youtu.be

 

 あらすじ

 観察者によって、地上へ"球"が投げ込まれた。その"球"はありとあらゆるものの姿をうつし、変化することができる。"それ"は石、コケへと姿を変え、南方から現れたレッシオオカミへと姿を変える。あてもなく歩き続けると、一人の少年に出会う。雪に包まれ、地平線がどこまでも続く世界で少年は一人で生活していた。少年は豊かな土地に夢を馳せ、旅を始めるも挫折。志半ば命が尽きる。"それ"は少年の姿を獲得し、あらゆる刺激を求め、歩きはじめた。その様子を、観察者は常に俯瞰していた。

引用 Wikipedia

 

不滅のあなたへ

大今良時による日本の漫画で、『週刊少年マガジン』(講談社)にて2016年50号から連載中。

作者の大今にとって本作はオリジナル長期連載作品として2作目となる大河ファンタジー漫画である。フシと呼ばれる、不死身の肉体と物体の性質を写し取る能力を持つ存在を中心に、それを観察する存在や周囲の人物との出会いと別れが描かれる。

引用 Wikipedia

 

 主人公フシによって繰り広げられる人と人との関わり合いと出会い

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© ⼤今良時・講談社NHK・NEP

 ※軽微なネタバレが含まているのでご了承ください。

一話冒頭、それは主人公フシがフシである前の物語でありその始まりである。

主人公は元々何者かによってこの世界に放り込まれた唯一つの球であった、しかしそれが他の存在と違う点は刺激を獲得する事でその刺激元の形状に変身する事が出来るという点である。

一話ではその現象を説明し、球は石となり、やがて時を経て南方から現れた狼がその石の近くで力尽き、その刺激を受けたことで石は狼となった。

 

この変身の非常に面白い点は、傷口をそのまま複製するところである。更に複製した傷口に不快感を覚えるとやがてその傷口はすぐさま修復されるのだ。

この傷口をそのまま再現するというポイントは作品全体に渡ってどの変身に置いても強く強調されている描写だと感じた。

 

 初めて得る人間の肉体

あてもなく進み続けるその一匹の狼は、やがて一人の少年の元に辿り着く。その少年は狼をジョアンと呼んだ。

どうやらオリジナル元である狼は二か月前にこの少年の元から行方を暗ましていたようだ。

 その少年はその村でただ一人、楽園をめざして出ていった人たちの帰りを待っていた。本来であればその人たちと共に村を出ていくはずだったが、そのオリジナル元の狼に足を噛まれ老人達と共に村で留守番をする事になった。

 

しかし楽園を目指して出ていった村人たちは帰ってこず、少年が面倒を見ていた老人たちはやがて息絶え、少年は村で唯一人の生き残りとなってしまった。

そんな少年もかつて楽園を目指した人たちの足取りを追うが、その先でその人達の墓を見つけると少年は先に進むことを諦めその狼と共に村に戻る事を決める。

しかしその過程で足に傷を負っていた少年はみるみるうちに症状が悪化し、やがて村に戻ってくるも力果ててしまう。

 

こうして少年の死を以て刺激を獲得した狼はその少年の体を獲得したのだ。

 

 出会い

 この物語では様々地域や国に訪れ、そして多様な人物たちと交流する。いわば全体に渡ってキノの旅のような展開ものだと思ってくれればいい。

 その中でも特に個人的に推したいのはタクナハ編、親を持たない少年グーグーを中心とした話である。

それまでにシリアス気味だった展開にほんのり日常をスパイスしたような話で非常に良かった、グーグーのヒロインもそれまでには出てこなさそうなビジュアルで可愛い。フシの成長もここで大きく変化する。

 

一方でダークな作風

基本的にこの物語展開には法則性があり、簡単に言えば出会いと交流、そして別れである。

交流の段階で主人公フシは刺激を獲得し様々な形態を獲得していく事となる。

フシは基本的には刺激さえ得れば何にでも変身する事が出来る、かつあらゆる道具や食べ物を手のひらから複製する事が出来る。

 

 しかし生命体に関しては特殊であり、その生物に変身するには対象が死んでいなければフシは刺激を獲得できないのだ。

生命体の肉体を複製することも出来るが、その場合は魂の宿ってない抜け殻のようなものが出てきてしまう。

このように超越的存在でありながら、出来る事と出来ない事がハッキリと分けられていて最強のように思える主人公の特性でさえ万能ではないのだ。

 

【ノッカー】
フシを追跡する正体不明の生命体。作中で確認できるだけで少なくとも数十体以上存在し、どの個体も共通して球体に血管のような触手ががからみついた姿をしている。その触手を物体に刺し神経のように内部を這わせることで物体を生物・無生物問わず支配下に置くことができ、それらに寄生することで事実上の擬態を行うことができる。
またフシが獲得した姿(≒記憶)を奪う力もあり、奪われた記憶の中に人物または物体があった場合、フシはその人物・物体への変身ができなくなる。
共通してフシに敵対するような素振りを見せており、ことあるごとにフシから記憶を奪おうとするほか市井の人間を襲っては死傷者を出している。対峙したフシ曰く「からっぽ」であることから、少なくとも魂は持ち合わせていないようである。引用 Wikipedia

 

作中に登場する敵としてノッカーが存在する、ノッカーはフシにとっての天敵であり物語の核心を成す存在だ。

 

 

 

キリのいいところでしっかり終わる

全体に渡って物語は過不足なくしっかりと描かれ描写不足だと感じた場面は感じなかった、むしろもう少しプラスαで見ていたいと思える程である。

非常に良く丁寧に作られた作品だ。

 

総評

フシと呼ばれる不死身の肉体と物体の性質を写し取る能力を持つ存在を中心に展開されていく物語は非常に斬新なものであった。

回を追うごとに主人公に出来る事や能力が増え、一種RPGゲームの主人公を育成しているかのような感覚もあり、主人公そのものの成長を作品を通じて楽しむことが出来た。

 

第二クールも来年に予定されており、是非一度目を通しておきたい作品だ。

 

 

amzn.to

 

www.anime-fumetsunoanatae.com